3月2日、環境改善体験が坂田昌子氏を招いて再び実施されました。
講 師: 坂田昌子氏
国連生物多様性の10年市民ネットワーク代表、CEPAジャパン理事を経て、現在は一般社団法人コモンフォレストジャパン理事、環境NGO虔十の会代表。
生物多様性条約締約国会議や国連持続可能な開発会議「地球サミット」等の国際会議にも参加し、国際会議と市民をつなぐ活動を行う。地元の東京都高尾市の自然保護活動をしつつ、日本各地の講演活動や現地ガイドに招かれ、生物多様性を保全し持続可能な地域づくりに取り組む。
引き続いて沢づくりとなった今回は、沢の途中にあるトンネルに溜まった泥の掻きだしと、泥から石をより分ける作業になりました。
以前から坂田氏が問題視していたコンクリートでできたトンネル。入口からも見えるように泥がたまっているのが分かります。
ため池を作るためには流れを邪魔する泥の除去が必要だということで今日の作業は始まりました。
出しても出しても終わらない掻きだし作業に参加者総出でバケツリレーが繰り広げられました。
コンクリートのトンネルは沢の流れを速くしてしまうため、流れをせき止める小さいため池を作ることにした坂田氏は木の杭を沢の淵ではなく、ため池のなかに打ち込みました。
坂田氏いわく、これは江戸時代から続く伝統的な工法で、ぬかるんだ地面に杭を刺すことで浸透圧により土中の水分を吸い出し、池の水位を引き上げるというもの。
特に名前はないそうなので、遠い未来には「坂田式杭打ち工法」と呼ばれるかも!?
いったん休憩をはさみ、再開した掻きだし作業。
ここでなんと小柄な参加者の方がトンネルの中に入ることに・・・!
明らかに掻きだされる泥の量が増え参加者の皆さんのバケツリレーが加速するなか、ついに開通!
泥に邪魔されていた沢の水がトンネルから流れ出し、参加者の皆さんから喜びの声があふれていました。
掻きだされた泥は石と分けられ、丸太で囲んだ一角に積み上げられていきました。
そのまま積むのではなく、枯葉や藁と一緒に混ぜることで丸太のすきまから流出することを防ぎ、さらに泥の発酵も促すのだそうです。
しばらく開催されてきたこの沢づくり体験会も第三回ということでいよいよ作業も大詰めになってきました。
この3ヶ月にわたるレポートも今回でひと区切りとなります。
最後になりましたが、坂田氏ならびに参加者の皆さま、本当にありがとうございました!
写真 / 文:エコロジーオンライン事務局
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